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北欧神話の神々


イドゥン(不老の女神)
詩神ブラギの妻。 彼女は不死の林檎の管理者で、神々はこの林檎を味わうことによって永遠の若さを保つと言われている。
不死の林檎についての詳しい描写はないが、トリネコの箱に保管しているという。


ヴァーリ(復讐者)
オーディーンとリンドの子。 その名前は「小さな戦士」を意味する説がある。 ヘズによるバルドル殺害は、悪意のない過失ではあったが、オーディーンは肉親であるバルドルの死に 対する復讐のため、ヘズを殺さなければならなかった。 この復讐のためには、血族でありながらも血族とみなされない者、つまり幼い子供が適任であったため、 オーディーンは女神リンドとの間にヴァーリをもうけた。 ヴァーリは生まれて一夜でヘズを殺し、火葬にした。薪の上にヘズの亡骸を乗せるまでヴァーリは手を洗わず、 髪の毛を櫛でとかせなかった。復讐を終えて成長したヴァーリは勇敢で大胆な戦士となり、強運を持っていたために、 その手から放たれる矢が外れることはなかった。


ヴァール(誓約の女神)
ヴァールは人間の誓いの言葉や、男女の間で交わされる特別の約束、取り決めに耳を傾け、制約を破る者に 復讐をする。


シュン(否定の女神)
シュンは広間の番人の役割を持っており、神々や人間たちの館の扉の番をする。
招かざる者に対してこの女神は扉を閉ざし、 その者を扉の中に入れることはない。


ヴァルキューリ(戦乙女)
オーディーンに仕える戦いの女性的神格。 その名称は「戦死者を選ぶ女」を意味する。
多くの場合兜をかぶって手に槍を携え、 空飛ぶ馬に乗って天を翔る乙女の姿で描かれる。 巨人族との最後の戦いの為に、オーディーンは勇敢に戦って死んだ王や戦士を神界に集めている。 ヴァルキューリはそういった者を選ぶために、人間界の戦場に飛来する。


ヴィーダル(沈黙の神、力の神)
オーディーンと女巨人グリッドの子。 彼の力は雷神トールに次ぐといわれてる。 「沈黙の神」と言う異名を持ち、神話において彼が言葉は発することは一度もない。 ヴィーダルは、人間が靴を作るときにつま先から踵から切り取って捨てる、三角形の切れ端からできた 分厚く重い靴を履いている。この靴は鉄でできてるとも言われる。 神々と巨人族の最後の戦い(ラグナロク)において、オーディーンはフェンリルに飲み込まれて死ぬが、 ヴィーダルは武器であるその靴でフェンリルの下顎を踏みつけて相手の口を引き裂き、父の復讐を遂げると予言されている。


ヴィリーとヴェー
オーディーンの兄弟。兄弟の序列は定かではない。オーディーン、ヴィリー、ヴェーの三兄弟は力を合わせ、巨人族の祖であるユミルに戦いを挑み、これを倒した。 三兄弟はユミルの体から大地と天空、世界の万物を作ったので、この三兄弟は「創造の三神」と呼ばれる


ウル(弓と狩猟の神、スキーの神)
雷神トールの正妻である女神シフが、夫とは別の男との間に産んだ子で、トールの養子となったと言われている。 ウルは堂々とした青年神で、優秀な戦士、狩人で、スキーを履いて雪上を自在に駆けた。 弓を作る材料となるイチイの木が生い茂った谷が、彼の住居だった。


エーギル(海神)
巨人族出身で、外洋を支配する強大な権限によって海の神と見なされている。 彼の館はミッドガルドの西方にあるフレスエイの近くの海底にあるとされ、難破した船の財宝は全て彼の財産となるので、 エーギルの広間は莫大な量の黄金で飾られ、その輝きによって燈火による照明が不要としないほどであった


オーディーン(戦いと魔法の神)
北欧神話の主神。アース神族の王。 父は原始の神ブーリの息子ボル、母は巨人族のベストラ。 兄弟であるヴィリとヴェーと共に巨人族の祖であるユミルを倒し、世界と最初の人間であるアクスとエムブラを作った。 オーディーンは知識を得る代償として、巨人ミーミル片目差し出したことによりに隻眼となった。 人間の世界を旅する時は老人の姿に身をやつすことが多く、帽子のつばで隻眼を隠し、魔法の槍グングニルを杖のように携えた。 オーディーンはルーン文字を発見した魔術の神であり、詩人の守護神でもあり、戦いおも司る。 また、八本足の馬スレイプニルに乗って冥府に赴き死者の魂と会話することもできたので、死の神とも見なされていた。


オード(フレイヤの夫)
女神フレイヤの夫。しばしば長い旅にでて、ある時フレイヤのもとに返らなくなったと伝えられている。 オードはフレイヤとの間に「宝物」を意味するフノッスと言う名の娘をもうけている。


ゲルド
巨人族の娘で「あらゆる女の中で最も美しい女」と呼ばれる。父は巨人族のギュミル、母は巨人族のアウルボダ。 ある時、全世界を見渡せるオーディーンの玉座フリズスキャルヴに腰かけたフレイは、アースガルドのはるか北方に位置するギュミルの館に、 美しい巨人の娘がいることを知った。ゲルドの美しさに恋に落ちたフレイは、その日から食事も飲物も喉を通らずに病気になってしまった。 フレイの父母あるニヨルドとスカジは息子を心配し、フレイの従者であるスキールニルにその悩みを聞き出し、恋の仲立ちのためゲルドに会った。 ゲルドはフレイの贈り物やスキールニルの宝剣にも心動かさなかったが、最後にはスキールニルの魔法に屈し、フレイと結婚することとなった。


シフ(トールの妻)
トールの妻。「髪美しき神」と呼ばれ、まばゆく輝く黄金の髪の毛を持つ。 ロキによるいたずらにより、その髪を眠ってる間に刈り込まれてしまったが、夫のトールの怒りを恐れたロキは、 ドヴェルグ(黒子人)の細工師に魔法の金糸を紡がせてシフに弁償した。


スカジ(スキーの女神)
父は巨人族のシアチ。その名は「傷つける者」を意味するが「神々の美しい花嫁」と言う異名を持つ。 シアチはイドゥンと不老の林檎を神々から奪ったが、最後は神々に殺された。 父の復讐のために神々の世界アースガルド乗り込むが、神々が提示した償いを受けて、ニヨルドの妻となる。 しかし、スキーを履き山中を駆けることを好むスカジと港の守護神であるニヨルドとの結婚生活はうまく行かず、 スカジは父と暮らしてた山の館スリュムヘイムに帰った。


スキールニル(フレイの従者)
レイの従者であり、幼なじみでもある。 その名は「輝く者」を意味する。 フレイが女巨人ゲルドに恋した時、彼は求婚の使者として巨人の国ヨーツンヘイムに赴く。 この時、フレイから炎に怯まない名馬とひとりでに戦う宝剣を賜る。 スキールニルは魔法の杖でゲルドを屈服させ、フレイの恋を成就させた。 またオーディーンからフェンリルを縛る鎖を注文するため、ドヴェルグ(黒子人)の国スヴァルトアールヴヘイムへ赴き、 魔法の鎖グレイプニルを神々の国へ持ち帰っている。


チュール(戦いの神、正義と契約の神)
チュールはアース神族の中でもっとも勇敢な神と言われ、フェンリルを鎖で縛る際に、 すぐに鎖をほどくと約束した神々の担保として、チュールは自らの右手をフェンリルにくわえさせた。 しかし神々が鎖をほどかなかったためにチュールは右手を失い、それ以後は「隻手の神」と呼ばれるようになった。 チュールは巨人族との最後の争いにおいて、死者の世界の番犬ガルムと戦い、相打ちになると予言される


トール(雷神、農耕神)
雷を支配し、結婚と農作物の実りを守護するアース族の勇者。オーディーンとヨルズとの子。 顔中に赤いひげを生やしてるので「赤ひげ」と言う異名を持つ。 トールは全てを粉砕する魔法の鎚ミョルニールと、その柄を握るための銀の手袋、 締めれば全身の力が倍加する腹帯と言う三つの武器を所有してた。 この武器によって数多くの敵を倒したため、神々の宿敵である巨人族からもっとも恐れられる存在となった。


ナンナ(バルドルの妻
バルドルの妻。バルドルとの間に正義の神フォルセティを生んでいる。 バルドルがロキの悪心により命を落としたとき、ナンナは悲しみのあまり心臓が張り裂けて死んだ。 冥界の住人となったナンナは、生者の世界から訪れたヘルモードに亜麻布と黄金の指輪を託し、 布をフリッグに、指輪をフッラに送るように頼んだ。


ニヨルド(豊穣神、富の神、港の神)
戦闘的なアース神族と豊穣神の一族であるヴァン族が争い、和睦した際に、人質としてヴァン族の国ヴァナヘイムから アース族の国アースガルドにやってきたと言われる。 アースガルドに住むようになってから、女巨人のスカジを妻としたが、海を愛するニヨルドと野山での狩を好むスカジの 結婚はうまく行かなかった。


ノルン(運命を司る女神)
北欧において運命に干渉する霊として崇拝された女性的神格であるディース達の中で、最も力ある存在。 人々の運命を決定する権限をもつディースは、特別にノルンと呼ばれた。 ノルンの筆頭は、世界樹ユグドラシルの根元にある「運命の泉」の近くに住むウルドであった。 その名は「編む者」を意味し、運命と死に関連づけられた。 伝承の初期においてウルドは人々の運命を決定づける唯一の存在であったが、 やがて神話の伝承者はウルドに妹のような存在を加え付け、運命を司るノルンは3人組として描かれるようになった。 二人目のノルンであるヴェルダンディーは「紡ぐ者」と訳され、必然と結果と結びつけられた。 三人目のスクルドの名は「債務・義務」を意味し、戦場における戦いに関連付けられた。


バルドル(豊穣神、光の神)
オーディーンとフリッグの子。 バルドルは理想的な青年神で、弁舌に長け、賢く、優しく、美しさにおいても神々においての第一の存在であった。 他者を裁くときに問題がある事以外はおおよそ欠点がないので、全ての神と人に愛されていた。 バルドルはあるときから悪夢に悩まされるようになり、夢の意味を知るために死者の国に赴いたオーディーンは、 女予言者の亡霊からバルドルに死の運命が近づいている事を知る。
バルドルの母であるフリッグは、あらゆる動植物、金属、巨人、病魔と契約し、バルドルを傷つけないことを約束した。 しかしこの契約から外れていたヤドリギをロキが謀略に利用し、バルドルは弟であるヘズによって死ぬこととなった。


フォルセティ(正義の神、調停の神)
神々の世界における調停者。バルドルとナンナの子。 父であるバルドルは容姿と性格に欠点のない完璧に近い神であったが、一つの欠点があった。 争いの仲裁を行う際にその裁きがのろく、判定が一つとして不変ではないのであった。 フォルセティはこの父の欠陥を補う補う存在であった。 どのような解決が難しい争いごとでも、フォルセティが仲裁すれば人々は和解したと言われる。


フリッグ(オーディーンの正妻)
オーディーンの正妻。神々の国アースガルドの王妃。 フリッグは未来を予知する力を持ち、神々と人間の運命を熟知しているが、自らがそれを語ることはない。 夫オーディーンに匹敵する知恵と洞察力を持ち、その策略はしばしばオーディーンを出し抜く。 活動的な女神ではなく、自らの館フェンサリルを離れることは滅多にないが、鷹の羽衣を着て、迅速に空を駆ける能力を持つ。


フレイ(豊穣神)
父はニヨルド。女神フレイヤの双子の兄弟。 ニヨルドに連れられてヴァナヘイムから来たと伝えられる。 フレイは高貴で見目美しく、バルドルと並ぶ理想的な青年神であると考えられる。 数多くの宝物を持ち、空を駆ける黄金の猪のグリンブルスティ、畳めば手のひらに入る魔法の船スキーズブラズニル等を所有する。 フレイの持つ宝剣はひとりでに敵を斬りかかる無敵の武器であったが、女巨人ゲルドに求婚する際に使者となった、 フレイの召使いスキールニルに 与えられた。 宝剣を失ったフレイは、巨人族との最後の戦いでムスプルヘイムの王であるスルトに敗れると予言される。


フレイア(愛欲と魔法、戦闘の女神)
父はニヨルド。双子の兄であるフレイと関係があったとも言われる。 夫であるオードはフレイヤを捨てて去り、再び会うことはなかった。 魔術に熟達したフレイヤは、アース神族に魔法を伝授し、オーディーンと共に戦争の勝敗と戦死者の管理を司る。 フレイヤは小人の手によって作られた黄金の首飾り、ブリーシンガメンを常に身につけている。 旅するときには二匹の猫にひかせた車に乗り、フリッグと同様に空を駆ける鷹の羽衣を所有する。


ヘイムダル(神々の世界の見張り番)
歯が純金で出来てた為「黄金の歯をした者」と言う異名を持つ。 ヘイムダルは昼夜に関わらず遙か遠くまで見える鋭い視力と、草や羊の毛が伸びる音を聞き取れる耳によって、 神々の世界アースガルドへと繋がる虹の橋ビフレストの番をする。 ギャラールホルンと言う角笛を持ち、巨人族が神々の世界に襲来するときはこの角笛を吹いて神々を決戦に呼び立たせると言われる。 ヘイムダルは神々と巨人族の最後の戦いにおいて、巨人の側に寝返ったロキと戦い、相打ちになると予言される。


ヘズ(殺害者)
オーディーンの子。バルドルの弟。 力は強いが盲目。ヘズが視力を失った理由は定かではない。 バルドルに死の運命が予告された時、全ての種族と事物はバルドルに対して害をなさないことを約束したが、 ヘズはこの誓約に参加しなかったヤドリギをロキから手渡された。何も知らないヘズはロキに唆されるままヤドリギを投げ、 バルドルは命を落とすこととなった。 オーディーンはバルドル殺害に対する復讐のため、女神リンドとの間にヴァーリをもうけ、 ヘズは生まれて一夜しか経たないヴァーリによって、殺されたという。


ヘル(死の国の女支配者)
北欧神話における死者の国の支配者。 父はロキ、母は女巨人であるアングルボダである。 「不幸をもたらす三兄妹」と呼ばれるロキの子供たちのひとりで、兄はフェンリルとヨルムンガント。 ヘルはオーディーンの手によって生者の世界から放逐され、霧の国ニヴルヘイムに住むよう命じられた。 その時に全世界の死者の運命を支配する権限を与えられている。 ヘルの体は半身が青黒く、半身が肉の色をしているとされる。


ヘルモード(勇神)
オーディーンの子。母は定かではない。 ヘルモードは「俊敏なる者」と言う異名を持ち、勇敢で大胆な戦士とされている。 バルドルが死んだ際、バルドルの母であるフリッグは息子を復活させるため、死者の国に赴いて冥府の女王ヘルと 交渉する役を募った。本来ならオーディーンのみが成し遂げることの出来る死者の国への旅にヘルモードは名乗りを上げ、 生者を冥府へ運ぶことの出来る八本脚の馬、スレイプニルを父から借り受けた。 死者への道を九日九夜で走破したヘルモードは、ヘルに謁見し、バルドルを生者の世界へ変換するための条件を聞き届けた。


マグニ(力の神)
トールと女巨人ヤルンサクマの子。 マグニと言う名は「力ある者」を意味する。 マグニは神々の中でもっとも力が強く、その腕力は父のトールを凌駕する。 巨人フングニルとの決闘においてトールは見事勝利するが、倒れてきたフングニルの足の下敷きとなり身動きがとれなくなった。 どの神も動かすことが出来なかった巨人の足を軽々と持ち上げてトールを助けたのが、生まれて三日しか経ってないマグニであった。 この手柄によって、フングニルの名馬グルファクシを与えられた。


ミーミル(知恵の巨人)
オーディーンの伯父に当たる巨人。 知恵が蜜酒となって湧き出る泉の番人で、毎朝この泉から蜜酒を飲むために最高の知恵者となっている。 オーディーンは泉の蜜酒を飲ませて貰うための担保として、ミーミルに自分の片目を与えた。 ミーミルの知恵の泉は、ヘイムダルの角笛との同名の角杯ギャラールホルンを使って飲むと言われている


モージ(怒りの神)
トールの子。母親は明記されず。その名は「激しく怒る者」を意味する。 憤怒の神モージは、トールの後継者として神々と巨人族の最後の戦いを生き残り、異母兄弟のマグニと共にトールの遺品である魔法の鎚、ミョルニールを管理すると予言される。


リンド(オーディーンの愛人)
オーディーンの愛人であり、妻のひとりとしても数えられる。 ロキの奸計によりバルドルを殺害したヘズに対し、オーディーンは掟に従ってヘズを復讐しなければならなかったが、 ヘズもまたオーディーンの血族であるので、復讐の遂行者として血族であって血族でない幼い戦士が必要となった。 リンドは復讐者の母として選ばれ、オーディーンとの間にヴァーリを生んだ。


ロキ(奸計の神、変心者)
オーディーンの義兄弟。巨人族の出身で父はファウルバウティ、母はラウフェイ。 邪悪で策術に優れ、気まぐれな性格。多彩な変身能力でどのような姿をとることも出来、性別を変える事も出来る。 牝馬に変身してオーディーンの馬であるスレイプニルを生み、女巨人アングルボダとの間にフェンリル、ヨルムンガンド、 ヘルという魔物を設ける。 ロキはバルドルを殺害した罪により、深い洞窟の奥に鎖で縛られた。 神々と巨人族との最後の戦いにおいては巨人族の側につき、ヘイムダルと相討ちになると予言されている。



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